海外にいることの楽しさ。それは今、経験の浅い私でもわかっている気がする。
だから、場所がどこであろうと、新たな地に住むことはきっとこれからも楽しいだろう。
そして、今、国際恋愛をしている。
となれば、今後も海外で暮らす可能性は高い。
けれど、親のことを考えると、やはりそれでいいのだろうかとも考える。
最近、留学が終われば、もう日本でずっと暮らしたいとも思ってきた。
母親はもともと病弱である。
オカンを見ている人は、みんなオカンを強いと思っている。
よく喋るし、いつも笑ってるし、笑わせるし、バリバリ関西人のおばちゃん。
けど、実際は、今までに子宮がん、心筋梗塞、過呼吸症候群にかかっていて、
幸いにも子宮がんは完治。心筋梗塞は定期的に検査を受けているけど、今のところ異常なし。
過呼吸も1度なると癖がつくらしいが、今のところ2回目はない。
けれど、今日電話がかかってきた。
目の奥がものすごく痛くなって、病院行ってきてん、と。
現在血液検査の途中らしく、もうすぐ結果がわかるからまた連絡するとは言ってたけど
どうやら、「ベーチェット症」か「サルコイドーシス」かもしれないと医者に言われたらしい。
どちらも聞いたことない…
調べてみれば、どちらも難病なんだとか。どちらも原因不明なんだとか。
どちらも失明の恐れがあるんだとか。
実は前々からオカンは緑内障と診断されていた。
緑内障も失明の恐れがあるから、えらいことやなぁとは言っていたんやけど
ボンバが
「それ、もしかしたら元から緑内障とはちごたんちゃうの?」
って言うたら
オカンも
「うちもそんな気するねん。前にな、いろんな先生に見てもろたけど、
1人のお医者さんがな、もしかしたら緑内障じゃないかもしれませんって言うたことあってん。」と。
ベーチェットもサルコイドーシスもまだまだ今では珍しい病気なので
お医者さんもそこまで考えてなかったんかなぁ。
どちらにせよ、失明の恐れがあるんやから、怖い話である。
毎回の病気がいつもなんとか助かっていて、病気にかかること自体は運が悪いけど、
いわゆる不幸中の幸いというものばかりだった。
だからオカンが
「今回もなんとなく大丈夫な気するねんけどなぁ。それに今あんたの声聞いたら
もうなんともなくなってきたわぁ!!がっはっは!!」と笑っていたけれど
でも、毎回毎回が運が強いとは限らない。
ちなみに、私は一人っ子。
誰も面倒を見る人は、私以外いない。
やっぱりずっと日本で暮らそう。
今のうちはいいかもしれないけど、親がもっと年いったら、
きっと親はもっと弱くなってくるだろうし、
実際今のおばあちゃん、おじいちゃんを見てても思う。
何年か前に私の両親と同居になって、
オカンは「あぁ、ホンマ大変!!!喧嘩もあるし!」って言うてたけど
それと同時に「おばあちゃんらだけでは、もう無理やろうなぁ」とも言っている。
一時帰国したときに、私も同じことを思った。
いずれ、自分の親も同じことになるだろう。
やっぱり日本で暮らそう。
日本で大好きな英語・中国語に触れることも全然可能なんやしね。
そして、何よりもオカンがもし失明してしまうことがあるとしても、
オカンの目が見えているときに、孫を見せてやりたい。
オカンの口癖は「早く孫見たいねんけどぉ〜〜〜」である。
だからやっぱり日本ですぐに孫を見せてやれるところに住もう。
クマは、日本語なんて話せない。
住む場所も、イギリスか中国しか考えていない。
はじめは、クマについていけばいいだろうと思っていたけれど、仕方がない。
正直に話して、彼が日本には住めないとなれば、それはそれまでの話である。
運命じゃなかったというだけだ。
ボンバは小さい頃から最近まで、本当に兄弟がいたら…と何度も思った。
本家の長男の1人娘として生まれたボンバは、親戚中から
ものすごい期待をかけられ、結構苦しかった。
その中で、3姉妹の末っ子として、比較的自由な家庭で育ったオカンは
いつもボンバの味方だった。
「好きなことしたらええやん。どこにでも行っといで。経験あるほうが楽しいやん。
友達はいっぱい作らなあかんよ〜。笑顔だけは大切にしなアカンよ〜」と
私の人生に期待をかけるのではなく、私の人生を大切なものとして育ててきてくれた。
そんな母親に親孝行できることと言えば、やっぱり傍にいること、
孫を見せてあげることだと思っている。
クマには申し訳ないけれど、きっと無理かもしれない。このままは。
実際に喧嘩も多くて、彼に対して、不満が多くなってきた今、
留学が終わる時期を機に、ちゃんとした選択をしなくちゃいけないなと思う。
たとえ私がどこか海外に住みたいと思っていたとしても、
留学が終われば、とりあえず日本で就職するつもりだったから、
どっちみち、来年には遠距離恋愛が始まる。
それが、先の見えるものだったら、遠距離でも続けていきたいけど、
「日本にずっと住みたい」と思っているボンバと
「中国かイギリスに住む」と言っているクマに
何の先も見えないだろうから、きっと終止符を打つことになるでしょう。
まぁ、クマちゃんにはこれから話すんだけど、
まだまだ留学終了まで時間はあるから、ゆっくり決めていこうと思う。
何が正しいとか、そういう問題じゃないもんね。
ボンバさんの家族の問題なので、あたしがどうこう口を挟むことじゃないと思うけど・・・。
焦ってぜんぶを決めちゃおうとしないでね。
お母さんのことを大切に思うボンバさんの気持ちはよく分かるけど、
その前に、自分の気持ちをひとつひとつちゃんと確かめて、
「ヨシ!」って思ってから、進んでね。
人生、一回きりだから。
ゆっくり大切に、進んでいってください。
お母さんの病気、今度も運が勝つといいね。